見つけたアイデアの周辺に存在するアイデアを探索する問いかけ
ビジネスアイデアの構想作業や、技術アイデアの理論をみていくと、分野ごとに、使いやすいアイデアの問いかけリストがあります。
分類整理をしていくうちに、粒度の大きいものと小さいものがあることに気がつきました。「(A)大きく観点を変えるタイプの問いかけ」と「(B)見つけたアイデアの周辺に存在するアイデアを探索する問いかけ」です。
(A)について:
「観点」という意味では昨日のブログのとおり、五観点モデル、というべき視点があります。それらはものの見方のレイヤー(層)が異なります。5つのカテゴリーに整理されます。
(B)について:
各観点において、アイデアを広げる役目を果たす「アイデア探索ツール」となるものです。オズボーンのチェックリスト(=アイデアのチェックリスト、SCAMPERメソッド)をベースに、現代の発想の切り口に合うように再構成したものです。上記の五観点を超えない範囲でアイデアを探索するもので、10~12個に整理されます。

通常、人は、アイデアを考える時には、詳細と俯瞰の両方を行ったり来たりしながらアイデアは広げています。
アイデアを人の考えている頭の中:
五観点モデル(俯瞰)⇔アイデア探索ツール(詳細)
大抵、その過程で、有望なアイデアを発見します。するとその周辺を深く探索していきます。詳細の方を考えていくと、当初の俯瞰―詳細、の思考には戻らなくなります。
アイデア出しのグループワークを見ていても、次第に深化具体化したチームが、その後、別のアイデアを探索するときにも、当初の広い思考には戻らないことが観察されます。
具体の方が強い、のかもしれません。
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追記:
私自身も考え事をするときに「俯瞰レベル」から詳細に”降りて”みることが、戻れなくなる可能性を感じて、具体を考えることがまだ早いな、と判断することがあります。
そこで、この五観点モデルとアイデア探索ツールを、俯瞰と詳細のよりどころにして、具体レベルに降りたり、時々俯瞰レベルに戻ったりして、アイデアを広げるための「air way」と「track way」を進んでいきたいと思います。