頭が保持できるスペースは7つ分だという考え方
頭の中に、一時的に、受け止めておける場所(たぶん、短期的な記憶の場所である気がします)があります。
そのスペースには、7つまでものがおける。そんな感じのようです。人によって、5つとか9つとか多少差があるようです。もっと原始的な生活をしていた時代には、3つくらいだったかもしれません。
この7つのスペースは、覚えるのに使われるのと同時に、考えるためのスペースでもあるようです。机の上の作業台のような感じ。なので、覚えておくことが、3つ4つあると、考えることに費やせる広さは、4とか3くらいしかない。6つくらい覚えておく状態だと、ほとんど、頭のCPUは覚えることに費やされて、いろんな観点で物事を考えることができない状態になります。いわゆる、頭いっぱい、の状態。
思考停止状態にも近いこの状態は非常にストレスも高いと思います。ずっとその状態を保持してかれるのは、とても苦痛なので、その記憶は割と短時間で、ほおっておけば、飛んでしまうように思います。飛んでいかないようにずっと、覚え直しておくと、おぼえられますが、それはどうやら、7つのスペースから、奥の広いスペース(長期記憶のあるエリア?)に置かれるような気がします。
こうなると、また、7つのスペースは使えるので、どんどん物事を考えることができます。
議論やアイデア出しをしている時に、何もメモをとらないと、大体、7つ目くらいに達した時点で、ぼーっと、思考停止の状態が来ます。もしくは、あれ、なんのはなしをしていたっけ?と思いだせない状態が来ます。
確定しにくい物事でも、複数段階の高次ステップを踏んでたどりつく議論であれば、マインドマップなどで「覚えておくべきことを7つのスペースから外に出す」ことを一生懸命、行っていく方がいいでしょう。頭だけで覚え続けると、早く結論に達さないと、相手はだんだんイライラします。あるいは、なんとなくわかった風なかんじになるけれど、あとで論理展開を再現しようとしても、できなくなります。
まとめるとこうです。
1)頭の中の覚える・考える領域は7つくらいしかない
2)能力をシェアしているので、覚えることがたまると、思考力低下する
3)考える領域を広く使うには、繰り返し覚えて奥のほうに入れる(長期記憶にする)か、紙のようなモノに吐き出す(外部の記憶装置に記憶を保持させる)かを、するといい
脳の「記憶・思考のスペースは7つまで」仮説。
これは、体験的なものと、見聞きしたことがまざっているので、一般には正しいかわかりませんが、どうも、そういう構造が人の頭にあるような気がします。
なお、これに加えてもう一つ、あります。
それは、覚えておくことが「概念」である場合は、「もの」である場合よりも、多くのスペースをくう、ということです。
モノ、というわかりやすい具体物は覚えておくのが楽です。一方で概念系のことは、覚えておくのに多くのスペースを使います。へたしたら、1概念を把握し覚えるのに7つを使い切ることもあります。(さらには、7では足りないことも。この場合は、毎日取り組むことで、先の方が長期記憶化することで、新しい学習をしている模様)
なので、人に何か新しいことを伝える時は、相手に手渡す(頭の中の仮置き7スペースに届ける)ことがらを、できるだけ「物体系」のものするほうが、相手の中で受け止めやすいようです。
数学を専攻していたころ、ある先生がおっしゃいました。「記号を作る、というは非常に重要なこと。ある数学操作を記号にする、ただそれだけで、ずいぶん、発展する分野もある」と。それは当時はわかりませんでした。今は少しわかります。数学演算を、単に操作の記号で再構築して、実際の演算の代わりに単に操作の整理を先にして、そのあとに、演算すれば、高度演算はかなり早い。論理学の発達もかなり進む。そういうことだと思います。
ということで、
まとめに一つ加えたいと思います。
4)できるだけ「概念」よりも「もの」をつかった話を心がける、自分のためにも、人のためにも。