自己吸着性の樹脂シートでの、ラピッドプロトタイピングを
2月5日に渋谷で行う「アイデア創発ワークショップ」では、アイデアを出す、絞る、具体化する、というワークがメインですが、なんと最後にはアイデアを、もので形にしてみる、という事までできるようになっています。(私の通常のワークショップでもめったにないことなのですが)。
その題材は、自己吸着性の樹脂シートです。アート性の高いカードケースにも使われている蛍光するシートを全員に提供して、ペンでマークしてはさみできって、実際にアイデアを迅速にプロトタイプにする、ということができます。
この樹脂シートのアイデア創出ワーク、以前、TRUNK(仙台)のアイデアワークショップで、参加者さんに体験してもらったことがあります。その時のアイデアシートを公開していますが、その中から、実際にあれこれ試作してみていました。
手前中央は、iPadケースです。簡単な構造ですが、持ち手もあります。この樹脂シートは、iPadなどのタッチインターフェースに対して、透明ですので、ケースに入れたまま操作もできます(面白いことに、シート1枚なら完全に操作を通しますが、シートを3枚かさねると、完全に操作を通さなくなります。これを利用すると、意図しない画面操作をさせないようなiPadケースも、工夫次第で作ることができます。)
ワークショップでは、試作前のアイデア創出の技法こそがメイン部分であり、具体的には次のことをします。(1)グループ内の他の人からもアイデアの刺激を受けて、非常にたくさんのアイデアを無理なく生み出します。(2)次にその中で質の高い上位20%を抽出します。(3)そして気に入ったアイデアを具体化するレビューとミニ・ブレストをします。
そのあと、めいめいが気に入ったアイデアを実際に作ってみる試作タイムになります。15分ほどあります。この自己吸着性シートは、個人では手に入らない部材なのですが、このパートでは思いきり贅沢に使えます。(一人当たり90×50センチぐらいの、大きなシートをプレゼントします。小さいものを作って残りを持って帰ってもらっても結構です。ある種の分野では、アイデアをさっと形にする時に、この素材はとても便利です。)
ペンでおよそのラインをつけて、はさみで丁寧に切ります。シートの特性は割と素直なので、はさみでサクサクと切れます。なお、ペンはプロッキーを使いました。手でこすっても落ちませんが、ぬるま湯で石鹸をつけてすこしこすればきれいに取れます。
作ってみて、失敗しながら、補正をかけてこうなりました。
これは「イヤホン絡まず」と命名したアイテムです。イヤホンの端部を入れて、丸めれば絶対にイヤホンがからまない、という道具です。
こんな風にまるめます。
試作品なのですが、個人的には十分に使えるクオリティーが出せました。
一本専用のペンスタンドです。巻いただけで接着剤は使っていませんが、形状を保っています。
こんな風に、iPadのケースもつくれます。かなりシンプルな、しかし、材料の使いでのある作品です。
お誘い:
このワークショップに、既にお申込みいただいた方のうち、私の知人友人が結構いるのですが、どなたも、面白い創造的な仕事をしている人たちです。参加いただくと、創造技法を学べること以上に、新しいつながりがきっとできるでしょう(私も初めてお会いできる方がいます。人気ブロガーも来ます。)ご興味のある方は是非ご検討下さい。費用の倍以上の価値を提供できるように、精一杯ワークを提供します。
2月5日、アイデア創発ワークショップ
http://www.l-process.jp/ideaws0205.html
(1月5日までに申込みいただけると、早期割引あります。)
追記:
2011年2月、ワークショップの実施後、東京でのコートが邪魔になるほど暖かったので、腕にかけていたのですが、鞄が多くて持ちきれなくなったので鞄の上にうまく載せておく方法がないかなとおもっていました。以前、樹脂シートの使い方アイデアで「服を細く筒にしておく道具にする」というアイデアがありました。それを思い代してやってみました。
こんな感じです。
通常、皮のコートがずるりずるりと鞄から垂れ下がるのですが、これだときちんとした筒になっているので、持ち運びが便利でした。ぐちゃぐちゃにもならず、ほこりやちょっとした雨からコートを守ってくれました。大量の衣類を短時間だけしまうには結構なよいソリューションではないかと思いました。