自分の大好きなことをしないのは危険なのだ。
ビジネスを起こす人(起業家)と呼ばれる人にも迷いはたくさんありますね。選択をする際に、実は失敗しにくそうという理由で「危険な選択」を人間はしてしまいがちです。それを端的に述べているいい文章があります。「ビジョナリー・ピープル」P54を引用します。
最近は、自分のしていることを好きになるのが大事、という議論が盛んになっている。しかし、大半の人はそれを鵜呑みにしているわけではいない。大好きなことをするのは、いいことに違いない。けれども、ほとんどの人は、現実の問題としてそうしたぜいたくをしている余裕はないと感じている。多くの人たちにとって、本当の生きがいというのは、そうあってほしいという感傷的な空想で終わってしまう。
実はこれが問題で、自分の大好きなことをしないのは危険なのだ。自分のしていることに愛情を感じない人は誰であれ、愛情を感じている人にことごとく負けてしまう、それが冷酷な真実だ。自分の仕事や人間関係に本気でない人がいる一方で、それらに愛情を注いでいる人が存在する。この人たちのほうが、懸命に長い時間働いているし、ずっとよい仕事をするだろう。昔からなじんだ役割にしがみついているほうが無断だと感じながらも、その反面、自分の中から活力がなくなり、レイオフの声が聞こえてくるときには、いつのまにかその候補の最前列にいる自分に気づく羽目になるのだ。
この点については、マネジメントスキルにたけたビジネスマンよりも、職人、匠、アーティストと呼ばれる人たちや、心豊かにマイクロビジネスを営んでいる人たちのほうが、「言葉にしないけれどよく知っていること」である、と時々思います。
危険な選択=自分の大好きなことをしない