本当の道具に昇華
ふとした思いつきを書き拡げる。自分の主張の骨子を「要素+つながり」構造に分解してみる。セミナー受講で得る知識をさくさく紙に落としていく。
そういう作業を、私の場合は、しょっちゅうするのですが、その時に「ああ、こんな感じのノートがあればいいのにな」とずっと思っていました。それを、ある時、えいっと、時間をかけて具現化(試作)してみました。最初のころ、それをエージェント・バブル・ノート、と呼んでいました。
ただ、実際には、つくったはずの自分でも、使い方にまよったり、使いにくくてこまったり、ということは、いく度もありました。まだ、専門道具になっていないアイテム。手をかけて育ててあげないといけないものでした。
それを、いくどもいくども、まさに、ファインな作り込みをしていって、時には、簡素化して、だんだんと完成形にちかくなりました。当初は、こんなふうにしたら使いにくいだろう、と思いこんでいたようなスペックになりました。つかってみると、まったくその予想は外れていたとわかったからです。
そして、今週、このノートを使って、概念を書きとめたり、アイデアを広げていったりするなかで、もう、これは、専門道具に昇華したなぁとおもいました。自分が感じる引っかかりや、使用上の迷いがほとんどありません。自然につかって、自然に「要素+つながり」構造になりました。自然に、分岐する考えごとを、そのまま受け止める文字の流れができました。自然とシンプルに考えることができるようになりました。
自画自賛するのは、あまり本意ではないのですが、自分で作った道具が、自分を助けるようになる、という瞬間は、なかなか貴重だ、とおもいました。かつて自動車を発明した人は、自分で歩くよりも遅い速度の乗り物に我慢して乗ったでしょう。それが、自分の移動速度を超えて瞬間に「本当の道具」たりえたわけです。その瞬間を、とても小さいながらに体験したのでした。
そのツール、そろそろ、日の目を浴びるときが来ました。またも、すこし不思議な提供方法をとります。直接的な経済的価値以外にも、価値創造の面積がある、そんな感じです。具体像については、一か月以内に、プレスリリースという形でお伝えしたいと思います。