ビジネスエスノグラフィーという手法
博報堂のイノベーションラボのチームが提供するビジネスエスノグラフィー研修はとても興味深いです。
全部の資料をご紹介したいくらいなのですが、それはコンテンツ保護の面から避けたいと思います。ですが、とても良い手法・良い研修なので、興味をもたれた方が来年の研修に参加されるときの検討材料になればという思いもあって、すこしだけ、印象に残った部分を書きたいと思います。
※私の解釈による記述には、間違いを含んでいる可能性があります。あらかじめご了承ください。
「エクストリーム・ユーザ(極端なユーザ)は、色濃く見せる。本来人間が持つ願望を」
「そのもっと薄まったものを、多くのユーザは持っている。つまり潜在的なニーズを」
「しかし一般のユーザは、エクストリーム・ユーザほどには、それについての手間や時間をかけないので、潜在的な願望は実現されないままでいる」
「そこに機会領域は見出される。その願望の本質を具現化する新カテゴリーを創造しよう」
きわめて、抽象表現です。ですが、私がこの手法の本質であると感じ取ったのはこんな感じのものでした。もちろん、この印象部分の前後には、それが必要とする前調査や分析からはじまった様々な作業があります。それは結構緻密であったり深い検討を必要であったりします。
それから、もうひとつ、この手法の興味深い所がありました。それは「エクストリームユーザをインタビューして、何に困っている?をたずねても、何も困っていない」という点です。従来の開発だとニーズを拾ってきますが、それはユーザは何に困っているかを聞いたり見つけたりする作業になります。しかしエクストリームユーザは、極端な使いこみ方をして、十分にしたいことを自分で達成しています。かれらのインタビュー結果を分析していて、はじめ「あれ?この人の調査ケースからは注目すべきニーズがない」「おかしいな、こっちの人もだ」という不思議な感覚でした。これは、従来の「ビジネスチャンスは、困っていることを聞き出すこと」であるという疑わない前提条件的な意識を、見直す出来事になりました。すごく興味深いと思います。
そんなとても学びと刺激に満ちた手法でした。この手法を用いて、創造ツールの開発をしてみたいなぁと、思ってみていました。
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⇒ ビジネス・エスノグラフィー【まとめ】