アイスブレイク「10 アヒル チャレンジ」
明日のとある製造企業さんでの創造研修のために、一つ、新しいアイスブレイクを作りました。
スライド
10_ducks_challenge
遊びの中に創造のサイクルのごく原始的なものを見出して、そこから各人に、学びを得てもらうような内容です。
誘導的な部分は極力排除しています(それでもいくらか入ってしまいますが)。各自の気づきに任せる部分が大きいため、学びは、かなり多様になるでしょう。
このアイスブレイクは、対象年齢は、大学生から新社会人ぐらいを想定しています。高度な思考力と柔軟性の高い頭の状態の受講者を前提として設計しましたので、年齢で区切るというよりは、創造ワークの前座、としてそこに集まる人々に、知的にあそびと学びを楽しんでもらう、ぐらいの内容となっています。
なお、このワークでは50個のアヒルを使いますが、こんなにたくさんどこで手に入るのだ?といえば、浅草橋のシモジマに行くと、50個で1000円ぐらいで袋に入って売っています。なければ、うまい棒(30本で280円ぐらい)などでもいいでしょうし、別の樹脂製の何かでも基本的に同じことができます。造詣がある程度でこぼこしているものの方が、積んだ時のチャレンジ性が高くてよいでしょう。
アヒルを使ってあそびを作ろう、というワークをした結果、次のようなアイデアが各グループから提案されました。書き留めておきます。
1)アヒル将棋
アヒルに、王将や飛車のデザインを施し、大きな盤面で将棋。
(視力の落ちた層にもいいですね。駒が大きくて持ちやすいし、かわいいので小さい子供と遊ぶのも楽しそうです。誤飲の危険性もないので幼児のいる環境でも安心して使えそうです。20個×2=40個がセット販売できるし、なにより真剣勝負の図が面白いと思います。)
2)アヒルミュージック
アヒルのピューという音をいろいろ変えたものを作りハンドベルのように遊ぶ。
(お風呂で子供と遊ぶときにも、ドレミファソラシドの8体のアヒルを駆使して、童謡を演奏したりできて、大人にとっても楽しそうです。ドミソの和音をいっぺんに押してみて和音を楽しむことも手が大きければできて面白いと思います。音階が違う笛を付けることは面白い体験を提供できそうです)
3)アヒルカーリングバトル
アヒルの底面の摩擦を極度に減らして机の上をすべせて、他のアヒルを弾き飛ばして遊ぶ。
(広い机を用意するところがネックではありますが、おばあちゃんと子供が一緒に遊ぶというシーンなら、おはじき、ゲートボール、カーリングなどの隣接概念として楽しい遊びになりそうです。底面を滑らせるという点で素材に工夫が必要そうですが、用途次第ではありかなと思います)
4)アヒル合わせ
アヒルに微妙に違うデザインを施し、ある一つのアヒルを示し、これと同じアヒルはどれ?という、いわばウォーリーを探せ、的な遊びをする。
(これも、トランプの神経衰弱的なものの亜流版として面白そうです。同じかどうかを判定するためにアヒルの底面に、固有番号を書いておいて、場の中から拾い上げた2つが同じであるかは底面を見れば判定できる、というゲーム設計です。大人にはすぐにできてしまうでしょうか、反対側からは見てはいけない、とかルールにハンディを付けることで子供と大人が台頭に遊べそうです。同じものを見つける、という意味では子供の集中力を養う効果もありそうで、一気に知育玩具としての地位を持ちそうです)
5)アヒル色塗り
白いアヒルを製造し、そこに自分だけのデザインを施せるアヒル。
(これは、子供がお父さんに贈呈するときの絵を書く下地としても面白そうです。色を付けていく作業を楽しめるし、それが平面ではないことで手先の器用さを涵養する側面もありそうです。親としては子供にもらうものは何でも嬉しいものですが、こわれないものだと扱いが楽でたすかります(絵とか工作はもらっても、そのうち壊れて残念になる点がややあれですから))
以上です。
どれもとても面白いアイデアでした。アヒルを製造しているカンパニーもしくは、そういう樹脂成型の事業をしている企業にとって商品を単価20円から2~5倍ぐらいの値段に変身させることのできる面白いアイデアだと思います。これを発想してくれた方々は、とある光学機器メーカーの新人さんたちです。アイスブレイクとして遊んだだけですが、彼らの知的能力の高さにわくわくするアイスブレイクでした。