30circles、3つの効果
イマジネーション(想像力)が上手くはらたかないときに、ウィーミングアップとして、30circlesは良い方法です。
⇒ 30サークルズ (3年前の記事)
- A4の紙に、直径3~4センチ程度の円を30個描きます。
- その円に、線を書き加えて出来るだけいろんな絵を描きます。似たものだけをだーっと出すのではなく、出来るだけ多様なモチーフを描こうと努力します。
- 時間は5分間。
久々に、ブログ(ITmedia 誠ブログ)で30circlesに触れたので、効果について、少し綴ります。
石井が行うアイデアワークショップの導入部分では、時々、30circles(サーティー・サークルズ)を、想像性の準備運動(ウォーミングアップ)として、用いています。
このワークには、想像性を促進するための狙い(効果)が3つあります。
効果性の科学的な測定を経たわけではなく、たくさんの試行と観察の中から、得てきたことを整理したものと位置付けてお読みください。
- 一つ目は、絵を描くことで言語的な(左脳的な)思考状態から、絵的な(右脳的な)思考状態が優位になることが期待できます。このワークのように、何らかのゲーム性を持たせて短時間で絵を描くワークを行うことは、アイデア系の作業をするときには、プラスとなります。
- 二つ目は、次々無関係なことを想起させる思考の巡りがよくなることが期待できます。ブレインストーミング・セッションでは、ジャンプするような思考展開の自由さがあるとよいのですが、その準備運動として、"多様なことを想起させる時間"に身を浴させることは、プラスとなります。
- 三つ目は、正解のない問題への探索的思考が優位になることが期待できます。普通、ビジネスマンは「問題に対して正解が存在しそれを捜し当てるまではしゃべってはいけない」という判断力がアイデア創出を妨げています。これが正解だといえるようなモノゴトが存在しない作業に没頭することは、プラスとなります。
文章で書くと堅苦しい表現になりますが、実際はやってみて多くの方が感じたことです。それを明文化したものにすぎません。
こうして書いてみると、30サークルズを体験した方々が述べる効果というのは、実はこの手法限定の示唆ではないことに気が付きます。
「イマジネーションの準備運動」(イマジネーション・ウォーミングアップ)というコンセプトで見てみると、世の中で、遊びの一種としてやられている事の中には、これら3つの要素を兼ね備えているものがいくつか見出されます。
終わりに・・・石井は職業を「ファシリテータ」とはせずに「道具作家」と自己規定します。イマジネーション・ウォーミング・アップカード、というコンセプトの”道具”を近々出したいなぁと思っています。【ブレスター/智慧カード/アイデアトランプ】といった発想ツールの導入ワークとして役立ち、かつ、アイデアワークショップの導入パートでワークとしても使えるようなものを。アイデアプラントのパートナーの皆さんの所を打ち合わせに回る日々を7月からは展開します。
memo
ワークショップ【シート】集のページに、A4サイズの印刷用のPDFがあります。